■フランチャイズ上陸

フランチャイズはアメリカで生まれ、コカコーラ、フォード、などの企業がフランチャイズビジネスを活用しました。日本にやってきて広まり始めたのは1970年代で、コンビニのセブンイレブンが東京の豊洲に第一号店を出店し、銀座のメインストリートである4丁目にマクドナルド第一号店が産声をあげました。その後は、フランチャイズラッシュといってもいいほど、次々と新たなブランドが海外から渡来もし、日本国内でも新たなブランドが生まれました。

■フランチャイズの意味

フランチャイズという意味は、人や会社に特権=ある販売権利を与えるという意味です。プロのサッカー、野球チームの興行権といった意味でも利用されます。皆さんが、街を歩けばたくさんのフランチャイズ店が並んでいますが、その中身をどれほどご存じでしょうか?最近、そういえば、個人店が減りましたね。これは知らないうちにフランチャイズチェーンが増えたということにほかなりません。同一のマーク、イメージ、品揃えでチェーン形式で営業する、いわゆるフランチャイズのお店ですね。もちろんレギュラーチェーンと言われる直営のお店もありますので、フランチャイズチェーンは、チェーンの一つの形式です。

■フランチャイズの種類

厳密にいうと、フランチャイズのシステムにはいくつかの種類がありますが、基本的な骨格は一つといっても過言ではなく、種類という解釈をすると誤った解釈になります。ただし、契約書やマニュアル化に至る過程で、業種業態にフィッティングさせていきます。大事なことは、本部と加盟店が円滑な事業をおこない共に成長していく仕組みではなくてはなりません。

■フランチャイズの業種

フランチャイズチェーンの業種は、小売業、外食業、サービス業の大きく3つに分類されますが、業態は多岐にわたっており、消費者になじみのあるコンビニ、洋菓子店、パン屋、カー用品ショップなどの小売業。次に、牛丼店、ハンバーガー店、かつ丼のお店、居酒屋などの外食業。さらに、DPEショップや、塾、清掃サービス、クリーニング店、住宅建築などのサービス業など、身近なところにさまざまなビジネスモデルがあります。

■フランチャイズ市場規模

これらフランチャイズチェーンは、市場規模20兆円、店舗数23万店、という大きな産業分野を形成しています。

■加盟店が与えられる特権

フランチャイズビジネスでは特権を与える本部運営企業側をフランチャイザー[franchisor]といい、特権を与えられ事業を経営する側の加盟店をフランチャイジー[franchisee]といいます。ではその特権の内容とはどのようなものでしょうか。それは、フランチャイザーが開発した仕組みや商品のことです。

■フランチャイズパッケージ

フランチャイズビジネスを始めるにあたり、フランチャイズパッケージという単語はしっかり覚える必要があります。すなわち、フランチャイザーが開発した仕組みや商品のさまざまな特権は、一つにまとめフランチャイジーに提供されなくてはなりません。そのパッケージのことを、フランチャイズバッケージ[franchise package]と呼びます。本部から提供されたパッケージを、加盟店のフランチャイジーが、ルールにのっとり利用するのです。

■FCパッケージ3つの権利

1.フランチャイザーの商標
  サービスマーク
  チェーン名称の使用権利
2.FC本部が開発した仕組み
  商品やサービス・情報他
  経営ノウハウの利用権利
3.ザーがジーに継続的に指
  導サポートを受ける権利

■FC契約とロイヤルティー

フランチャイズビジネスは、本部と加盟店のフランチャイズ契約が基本となり、加盟店は与えられたパッケージを利用して収益を得ていくわけですが、加盟店であるフランチャイジーはフランチャイザーにパッケージを利用した見返りに、一定の対価を支払います。これをロイヤルティ[royalty]といいます。ロイヤルティの意味は、印税、使用料、特許権使用料のことです。

■フランチャイズの成功

フランチャイズで成功するために必要な条件とは何でしょうか。まず、それには2つに分けて考える必要があります。一つ目は、FCチェーン本部の事業オーナーとして成功する方法です。二つ目は、FCチェーンに加盟金を払って、加盟店の事業オーナーとして成功する方法です。どちらも事業オーナーであることは同じですね。どちらも入口は違いますが、一つ目の本部の事業オーナーが成功するには、良いチェーンを作るための仕組みを店舗がどんどん展開する前に、しっかりと準備することにつきます。これ当たり前ですね。しかしこれが重要なのに、ほとんどのチェーンはできてません。二つ目の加盟店事業オーナーで成功する方法ですが、自分のやりたい業態で判断するのではなく、フランチャイズ本部がしっかりとした仕組みが作れていて、収益を上げれる事業になっているかどうか見極める知識が準備できていること、加盟したいチェーンの実際の加盟店舗を視察することです。この一見、単純なことが、FCビジネスで成功するかしないかの分かれ目です。

■フランチャイズパワー

フランチャイズシステムのポテンシャルは、車にたとえるとスーパーカーのエンジンです。ところが、フレームや足回り、タイヤは軽自動車レベル、ブレーキもよく効かない、という状態であったらどうでしょう? 間違いなく事故をおこします。一度アクセルを吹かせば一瞬のうちでスピードが出てしまう。でも止まれない。これは危険です。フランチャイズでも同じことがいえます。FC本部の仕組みもなく、ノウハウもない中で、たまたま1店舗のビジネスモデルがよくてヒットしたからと、一気に加盟店を募集し多店舗展開してしまう。フランチャイズでは多店舗展開のスピードは火が付くと早く一気に広がります。しかし動き始めてからではブレーキを、ほとんどかけれずに拡大し続けるというのが大半です。仕組みもなく店舗だけが増えるわけですから収集がつかなくなり、各店舗から本部は何をやっているんだ!とクレームの嵐となるのです。フランチャイズの素晴らしさは、言い尽くせません。だからこそ言わなければなりません。車がダメなのに、ハンドルさばきで何とか動いているという状態がいけないということがわかった方は、間違いなく成功へブリッジできるのです。